タイトル
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第四部の登場人物


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ストーリーのネタバレを含みますので、観覧の際はご注意下さい

主人公

品田辰雄(元名古屋ワイバーンズ選手)

15年前、名古屋ワイバーンズに打者として在籍。

しかし初打席で本塁打を打った直後、野球賭博関与の疑いをかけられ、球界から永久追放される。

以来、錦栄町で三文風俗ライターとして生きている。

名古屋組の実態を暴こうとする大吾から依頼され、15年前の野球賭博事件の真相を追い始める。

事件の背後に冨士田が関係していたことが判明し、大吾とともに東京へ向かうことに。

だが、澤田もまた名古屋組の関係者だったことがわかると、単身澤田と対面し、15年越しの決着をつける。

錦栄町の人々

高杉浩一

錦栄町で金融業を営む男。

品田とは1年前に錦栄町にやって来て以来の関係。

高利貸しで、極道とのつながりも噂される典型的な闇金融。

その強引な取り立て手法に関する悪評は、錦栄町界隈に広く知れ渡っている。

しかし、実際には箔をつけるために名古屋組の名を借りていただけで、極道との関連は一切持たない。

15年前、品田が放ったホームランボールを拾った縁があり、1年前に再会してからは一方的に品田のことを気にかけていた。

品田とともに15年前の野球賭博事件の真相を追い、大吾からの報酬で借金を返済された。

宇野(宇野鍼灸院院長)

錦栄町で鍼灸院を営む男。

品田とは旧知の仲。

顔を見れば無心してくる品田を苦々しく思ってはいるが、品田の持つ耳寄りな風俗情報だけは重宝がっており、なかなか縁を切れないでいる。

かつてワイバーンズの専属マッサージ師をしていたが、野球賭博の裏に近づいてしまったために解雇されてしまったという過去を持つ。

借金返済のため大吾からの依頼を受けた品田に協力し15年前の野球賭博事件の真相を追っていたが、秘密が露見することを恐れた名古屋組に襲われ、重傷を負ってしまう。

みるく

錦栄町の風俗店「ふと桃Club」在籍の風俗嬢。

この道15年以上のベテランだが、見事な美貌を維持しており、指名する客は多い。

品田もファンのひとりで、しょっちゅう風俗情報誌に彼女の記事を寄せている。

実は名古屋組の組員であり、組の秘密に近づいた品田をおびき出して始末しようとするが、情が邪魔して手を下せずにいたところを高杉によって妨害され、失敗に終わる。

その後、牛島とともに他の組員たちを説得、全員で警察に出頭したが、すぐに釈放されてしまった。

牛島史哉(BAR牛島店長)

錦栄町でダイニングバーを営む男。

名古屋の店の例に漏れず、コーヒー1杯の値段でモーニングを食べさせてもらえるため、金のない品田は毎日のように牛島の店に顔を見せている。

ツケで食べさせることもあり、日々借金取りに追われる品田にとって、恩人と呼べるほどの存在。

錦栄町の商店会長を務めているが、その裏の顔は一帯を仕切る極道組織・名古屋組の組員。

秘密に近づく品田にそれとなく警告をするが、従わなかったために口封じを決行。

しかし高杉の乱入によって失敗。

みるくとともに他の組員たちを説得、全員で警察に出頭したが、すぐに釈放されてしまった。

堂島大吾(東城会六代目会長)

構成員3万人を数える関東最大の極道組織、東城会の当代。

来たる東西の全面戦争に備えるため、博多を来訪していた際に、青山の裏切りを察知し、その背後にいる黒幕の正体を探るため、自ら行方をくらます。

その後錦栄町に現れ、素性を隠したまま品田に接触、15年前の野球賭博事件の真相、名古屋組の実態について調査するよう依頼する。

名古屋組のトップが冨士田であることを知ると、品田に正体を明かし、ともに東京へ向かうことに。

澤田との決着を望む品田を置いて一足先に単身東京へ向かった。

球界関係者

冨士田(元名古屋ワイバーンズ監督)

15年前、品田が野球賭博事件を起こした時の監督。

事件後は騒動の責任を取って辞任。

以来球界から長らく遠ざかっていたが、このたび東京ギガンツの新監督として球界復帰することが発表され、波紋を呼んでいる。

15年前、賭博の利権を握っていた東城会と近江連合を名古屋から一掃するため、黒羽組と手を結んで野球賭博事件を仕組んだ人物。

事件後、名古屋組を結成し、以来地元の人間の手によって名古屋の平和を守り続けてきた。

品田が秘密に近づいたことを知り、牛島たち組員に口封じを命令するも、失敗に終わる。

澤田有希(東京ギガンツ投手)

東京ギガンツのエースで、通算197勝、球界を代表する名投手。

15年前、品田が初打席の際に対峙したピッチャーであり、高校時代、都予選の1回戦でも対戦していた宿命のライバル。

15年前の野球賭博事件にギガンツ側の人間として関与していた。

冨士田とは15年経ったら名古屋組の仕事を引き継ぐ約束だったため、トレードによってワイバーンズにやって来た。

当時、6球カーブが続いた後の渾身のストレートを打たれ、15年もの間品田との再戦を待ち望んでいたが、逆にカーブだけを持ち続けていた品田に打たれ、完敗する。

真鍋幹二(元名古屋ワイバーンズ選手)

15年前の野球賭博事件の際、ワイバーンズの四番打者として試合に出場していた。

球界引退後は市内で焼肉店を開業し、それなりの成功を収めている。

当時から不正行為が行われていた事実を知りながら、選手生命を長らえさせるため、指示に従っていた。

秘密を探ろうとすると生命が危機に晒されることを品田に警告する。

品田が牛島らによって消されようとした際には、名古屋組の組員として品田の前に立ちはだかるが、品田に真相を伝えるため敢えて敗北の道を選ぶ。

牛島らに説得され出頭するも、すぐに釈放される。

酒井篤志(元名古屋ワイバーンズ選手)

15年前の野球賭博事件の際、セカンドとして試合に出場していたが、代打出場の品田に交代してベンチに下がっていた。

球界引退後は、錦栄町を中心に工場現場で土木作業員として働いていた。

品田に捕まった男を鉄骨落下の事故に見せかけて殺害するなど、名古屋組の秘密を守るためには非情な行動も辞さない。

だが、皮肉なことに自らもまた口封じのために何者かによって殺されてしまう。